平成21年度入選作品


【審査員総評】
 今回は、銀塩よりデジタルの作品が多くなりました。
 デジタルの場合は、いい写真であってもその仕上げによって大きく変わってくるので、残念な作品となったものも多かったように思います。写真を発表するには、プリントの良し悪しでも決まってくるので、今後、構図とともに、そのあたりに気を付けていくと良いでしょう。
 なかには、銀塩かデジタルか見間違うほどの素晴らしい作品もありましたが、全体を見て、プリントが大事だとつくづく感じました。
 作品としては、モデル撮影の写真がイキイキとして良かったように思います。観光協会のカメラハイクのモデルさんが二人だったのが良かったのかもしれませんが、モデルさんの表情、バックの扱い方も良く、いい作品が多かったようです。






 特別賞
天理市長賞

藤岡秀規 氏  『秋色の神宮参道』 

 
【評】  時間的なものは分かりませんが、たぶん朝でしょう。雨の日に撮られたしっとりとした紅葉、そして、バックの灯篭に光が少しついているところが、落ち着いた感じを捉えています。
 プリントも構図も申し分なく、審査員全員が納得の一番の作品です。
 銀塩を長年見慣れている我々でも、このデジタルプリントはとても綺麗です。
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 特選
天理市議会議長賞

山中定子 氏  『花吹雪』

【評】  これだけの桜吹雪、見ることはあっても写真一枚に残すのは、非常に難しいです。花びらが散るタイミングもありますが、風が吹いたり何か変化しないとなかなか起きません。
 そのタイミングをきっちりと押さえています。さらに、花びらがより浮き立つように背景が暗く、桜の色、まわりの木の色がよく出ています。
 これぞまさに、シャッターチャンス、バッチリという作品です。






天理市教育委員会教育長賞

浜田 守 氏  『大和の秋』

【評】 ねこじゃらしが手前に光っている美しさ。バックには大和盆地から二上山が入っていて、光を上手く捉え全景の入れ方も申し分のない、夕景の素晴らしい作品です。
 全体にリズム感が溢れていて、一つの音楽を聴くような構図になっているのがいいです。
 バックの二上山に光が当たって手前のねこじゃらしが日陰になっているので、余計に浮かび上がっています。
 カメラアングル、バランスも工夫された良い作品です。






天理市観光協会会長賞

藤川政秀 氏  『陽』

【評】  二人のモデルさんの目線使いとピントの位置が非常にマッチングしています。
 シャッターチャンスとして、木漏れ日が後ろに落ちて非常に雰囲気の良い作品です。
 遠近感、空気感という難しい風景の時に気を使って撮るような条件が、一瞬パッと花開いたように、とてもいい条件で撮られました。木漏れ日が効いています。
 モデルさんのいい表情が、いいタイミングで撮られています。
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 準特選
天理市商工会会長賞

末房壽美子 氏  『熱演』

【評】  いろんな動きがある難しいシャッターチャンスの中で、一番手前の中心になる方が両手を広げて、ちょうどポーズが決まったタイミングでシャッターを切っています。
 天理の本通りの賑やかさも周辺に入ることで、環境も上手く取り入れました。
 ただ、全体が商店街の中ということで光がベッタリしているので、もう少しピントで黄味を落とせば雰囲気も変わりますし、ローアングルで人物を大きく捉えたら、さらに良くなるでしょう。






天理市経済クラブ会長賞

武安一明 氏  『あでやか』

【評】  桜の赤色が綺麗です。このアングルの狙いは、この花の色だと思います。
 より花の色を強くするには、右をカットしてもう少し下と橋を入れた方がよりコントラストが強くなって、見事な色を出したように思います。
 構図的には、正面より足元の土手の緑が入ってくると、この赤がより赤く冴えて映えてきます。また、若い木は上をカットすることにより、ボリュームのある作品に仕上がります。






天理教教会本部賞

松岡泰子 氏  『やすらぎ』

【評】 この松の凄さがよく出ています。また、手前の二人の女性に上手く光が入っています。
 何といっても、木の大きさが良くわかり、歩いているハイカーが自然と立ち寄ったという雰囲気を上手く出している作品と言えます。
 もう少し青い空を入れると、空間が出て、松の力強さもより強調されるでしょう。
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石上神宮宮司賞

荒谷 譲 氏  『御田植神事』

【評】  早苗をおいての田植の伝統行事を捉えた作品です。
 左端、右端、真ん中と構図が3つに縦で割れています。早乙女が真ん中に入り過ぎていて、それも、右を向いているのに真ん中に入っているので構図として落ち着きません。
 左端を切って、右側の空間、早苗の緑をもう少し出すと狙いがはっきりすると思います。






長岳寺貫主賞

冬木綾子 氏  『早朝の池畔』

【評】  初夏の花々が咲き誇る「花の寺」ならではの、一瞬の美しさ、色の見事さを捉えました。
 早朝まだ陽が出る前に撮られているので、この紫の色が非常に綺麗に良く出ています。紫の色は光があたると赤くなるので、そういう点をふまえて撮られた綺麗な作品です。






大和神社宮司賞

山本明子 氏  『ちゃんちゃん祭り』

【評】  前景の処理が気になりました。もう少し農道とか自然な感じを入れて撮られたら、春を告げる「ちゃんちゃん祭り」が生きてきたと思います。
 春には菜の花があるので、ボカしてもいいので入れた方が雰囲気も出ます。
 また、もう少し早いタイミングで撮ると、行列に角度がつき動きも出てくるので、歩いている人の息づかいや足の動きが伝わる作品になるでしょう。






和爾下神社宮司賞

井上良一 氏  『涼風』

【評】  水の白と岩の光りをPLで抑えられたら、もっと岩が黒くなって水の出方が綺麗になったと思います。
 光った岩と白が一緒に重なってしまうのが少し惜しいですね。また、左右対称に近い構図になっているので、右側の岩の光っている部分をカットして左側に空間をもってくると、小さな不動明王が、もう少し強く生きてくると思います。
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天理大学長賞

佐竹正嗣 氏  『落葉の杜』

【評】 太い木の根っこと落ち葉。撮影会の時は天気だったので、後日雨の日にいかれたのでしょうか。しっとりとした、感じのいい時間帯を選んで撮られた作品です。
 手前の木の強さが画面を強くしています。手前の木の質感とかが良く出ているので、もう少し祠を入れても良かったかもしれません。
 プリントのトーンとしてはもう少し濃淡、明るめとし、レンズを選べるなら、もう少しワイドで迫ればさらに良くなったと思います。






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