平成23年度入選作品


【審査員総評】
 今回は、行事のいい作品が多く集まりました。これは、デジタルカメラの普及が一つの要因と言えます。例えば、虫送りの行事は夕刻の暗い中での撮影となるので、フィルムではなかなか撮れなかったものです。
 また今回は、風景と行事の作品が半々となりました。
 風景の作品の中でも、特に雪の作品にいいものが多くありました。
 モデルの写真では、3人いることで空間と奥行きが出ます。対比するものがあると作品として作りやすくなります。画面の中で、正面だけではなく後ろ向きなどがあると遠近感や立体感が出ますし、背景との距離感を考え、脇役をうまく入れることで、より主人公が浮かび上がり、人物がいかされてきます。
 やはり上位4点は、構図もダイナミックで陰影をうまく使っていて誰が見ても納得できるいい作品だと思います。
 総体的に今回のコンクールの作品の内容が今までで一番良かったのではないでしょうか。生命感があって、作品としても楽しいものが多く集まったように思います。
 また、デジタルカメラによる作品が8割以上を占め、撮る領域が広がったこともあって、次回は出してみよう、挑戦してみようと思える素晴らしいコンクールになったと思います。
 これからも、個性や斬新さ、新しい挑戦が出てくるのではないかと期待感を抱かせてくれるものでした。
 
【コンクール応募時の留意点】

コンセプト:アングル、動き、シャッターチャンス、写真自体に個性を出すこと。雰囲気だけではなく、ねらいやテーマ性をもって存在感を出すこと。
場所:写真としてはよくても、観光にマッチしているかといった点も大事であり、撮影場所が分かる作品とすること。
プ リ ン ト:せっかくのいいアングルでも、プリント次第で作品としての仕上がりが変わってしまうので、プリントまでしっかりと行うこと。






 特別賞
天理市長賞

杉琴 優 氏  『静かに光る』

 
【評】  このアングルは、今までにない、いいアングルです。
 雨の中での写真で、しっとり感や情緒があり、また、灯がついた灯篭を手前に入れ力強さもあります。
奥行きのグラデーションが非常にきれいで、生命感もあります。
色合いもよく出ていて、特に、後ろの赤(5本)がよく効いています。
 こんなところに行ってみたいと思わせるいい作品です。
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 特選
天理市議会議長賞

浜田 守 氏  『雪の長岳寺』

【評】 木の間から手前を黒くしてバックに本堂を入れている、なかなか珍しい撮り方です。
木の間から覗いた雰囲気を出し、奥行きがよく出た、シャープでいい作品です。
 ただ、黒が少ししつこい感じがしますので、上の方を少しカットした方がよかったようです。しかし、風景をうまく捉えたいい作品といえます。






天理市教育委員会教育長賞

阪口義一 氏  『秋日和』

【評】 ご住職の草履がポイントといえます。それを考えてうまく撮影しています。
 本堂から庭を見た雰囲気、朝の時間帯、朝の光をうまく表現しています。
ポイントの草履をうまく見つけ、それがよく効いています。
 周りの雰囲気をうまく撮った作品です。






天理市観光協会会長賞

岡本 聖 氏  『虫送りの日』

【評】 虫送り行事の最初のところ。松明を持って田の畦道を歩く風景ではなく、火をつけるところに目をつけたのがよかったです。
 プリントも綺麗にされています。特に、炎の色が綺麗です。フィルムでは白く抜けやすくデジカメならではの炎の色合いといえます。
 炎に強さ、シャープさがあり、雰囲気がよく出たいい作品です。
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 準特選
天理市商工会会長賞

志岐利恵子 氏  『都祁氷室の神・茅の輪くぐり』

【評】 プリントがきれいです。
 巫女さんが茅の輪くぐりしているところをうまく捉えています。バックの神社の雰囲気もよく出ていますし、光の角度もいいですね。
 いいタイミング、 まさにくぐり抜けようとしているシャッターチャンスでした。






天理市経済クラブ会長賞

中尾和夫 氏  『桜吹雪』

【評】 内山永久寺跡の散り始めの満開の桜。
 ちょうど、風に吹かれて桜吹雪になっているところのシャッターチャンスでした。
 水面にも桜の木が映り、桜の花びらが点在して浮いています。動きがあり、桜のボリューム感もあるいい作品です。






天理ライオンズクラブ会長賞

たなべ弘年 氏  『早乙女』

【評】 ローアングルで早乙女の顔が見えているのがいいです。人物のいい表情がうまく撮られています。早乙女3人、人官2人、その他大勢の人の配置自体が面白く、考えられたアングルといえます。
 バックの緑が多いのですが、腰巻の赤がいきいきと出ています。また、タスキの赤も効いていて、状況をよくのみ込んだ作品です。
 





 
天理教教会本部賞

福井信也 氏  『銀杏並木』

【評】 天理の代表的な銀杏並木の写真です。
 シンメトリイ(対称)にしてきっちりと撮っています。変にごたごたせず、単純でいい作品といえます。
 道に銀杏の影もうまく入っています。
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石上神宮宮司賞

山中定子 氏  『雪降る石上神宮』

【評】 雪が激しく、高速シャッターがきれなくて、降る雪が線になっていますが、それは、必ずしも粒にならなくてもいいと思います。
 雪が降っているようには見えにくいですが、背景の雪景色が綺麗に写っています。
 特に、手前の地面の黒さと上の部分の撮り方で、奥行きができた作品といえます。






長岳寺貫主賞

西村康男 氏  『夕照』

【評】 夕方の光具合で、こちらのお堂の影が写っています。ちょっと手前が多すぎたようにも思いますが、この作者は、手前の影が美しいと思って撮られたことと思います。
 遠景に紅葉と楼門が入っていますので、もう少し手前に何かあれば奥行きが出てもっといい作品になったことでしょう。 影だけでは手前が少し弱かったようです。






大和神社宮司賞

竹中武雄 氏  『恥じらい』

【評】 望遠によるうまいボカシの作品です。
 望遠で、分かるか分からないように二人の人物の会話が聞こえてくるような、何かつながりのある感じを受けさせる配置がいいです。
 シャープに撮られています。






和爾下神社宮司賞

藤岡秀規 氏  『御輿が踊る秋祭り』

【評】 作品に動きがあります。動きを出すためのズーミングであり、うまいテクニックです。
 周りがちょっとブレていますが、祭りはブレがあった方が動きを感じさせます。また、神輿が真っ直ぐではなく斜めなので、より動きを感じさせます。
 後ろの鳥居の入れ方といい、状況をうまく取り入れ、構図の切り取りもいいです。鳥居、御輿、ハッピと、「赤」という色をキーに作品を仕上げています。
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天理大学長賞

荒谷 譲 氏  『語らい』

【評】 秋の風情がよく出ている作品です。
 無駄なものや変なものを入れないで、そこだけを切り取っていて存在感があります。
 風景も綺麗に表現されています。






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