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こうらじんじゃ

高良神社(長寺遺跡)

高良神社:本殿
高良神社:社号標
高良神社:鳥居
長寺(廃):薬師堂

奈良時代の古寺跡に建つ神社

高良神社は、櫟本町瓦釜垣内の甘露寺(長寺)に鎮座し、主祭神は武内宿禰(もと高良玉垂明神であったと思われます)を祀ります。

高良神社については史料が少なく、かつては長寺の鎮守であったと伝えられますが、寺が廃されてから神域となりました。

市の北部、櫟本町を含む石上町から和爾町にかけての地域には、奈良時代前期の古代寺院跡が多く点在していて、長寺遺跡もその一つです。今は高良神社の境内にある薬師堂に薬師像と脇立の阿弥陀如来座像が安置されています。かつてはもっと広い寺域だったようで、延久2(1070)年の「延久雑役免帳」の櫟本庄の中に「長寺、田六町九反二畝八歩」と記し、興福寺の末寺であったと思われます。付近一帯には白鳳期の古瓦片が多く出土しています。

 

ルート

JR櫟本駅から北へ進み、道に沿って東へ方向を変え140mほどで右手に高良神社の社号標が見えます。そこを右(南)へ曲がり少し進むと、左側に石鳥居があります。石鳥居をくぐれば正面に本殿が見えています。

周りの環境

櫟本町瓦釜の集落の中にあり、境内地の左手には長屋風の建物が連なり、向かって左側は仏像が安置される「長寺」、右側は社務所、瓦釜会所となっています。また、北東へ足を延ばせば楢神社やかぼちゃ薬師があります。

ポイント

高良神社の本殿は一間社春日造で、屋根は檜皮葺形の銅板葺です。軸部、組物および軒廻りは当初形式をよく残し、身舎背面の破風や縋破風の形状から当初は厚板葺であったとみられます。本殿の建立年代を直接示す史料は確認されていませんが、虹梁形頭貫の木鼻の形状、蟇股の形状および内部彫刻が左右非対称であること、庇頭貫は袖切のみを付けること、垂木の上下面に反りがあり飛檐垂木に扱きがつくことなどは中世後半の形式を示しています。

これらの特徴や類例から室町後期の建立と考えられ、一部に後世の改変があるものの保存状態は良好であり、また、類例の少ない身舎を吹寄垂木とする点や当初は厚板葺である点も特徴的で、県内に残る中世の春日造社殿として極めて重要であることから、令和7年3月25日に奈良県指定文化財となりました。

アクセスデータ

エリアはにわの里コース 上街道コース   
所在地櫟本町
入館料
駐車場なし
休憩所なし
トイレなし
問合先
WEB
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