2023

令和5年開催


全体講評

全体を見て、まず感じたところとしては、今回は、特に濃淡が結構強い作品が多く、そこに弱い強弱もあって、なかなかバラエティに富んだ楽しい作品が集まったということです。

作品の中で必要なものの要件の中には、光や構図や色などいろいろあるのですが、その中でも一番大事なものは何か。それは作品自身が生きているかどうかということです。そういう意味では、みなさんの作品は、それぞれその時その時の生きてる様がよく表現できているのではないかと思いました。

また、写真の中には、やはり輝く光、それと色気といいますか、人気(ひとけ)が状況の中に必要だということです。どの作品においても、石を写しても木を写しても、やはりすべての中に、その中に見る人の生き物としての共感というか、そうしたものが大事だといえます。

 今回のフォトコンテストにも多くの素晴らしい作品が集まり、嬉しく思います。

 みなさんの今後のさらなるご活躍を期待しますとともに、作品の中に益々その生きる様を見せていただきたいと思います。

特選

月次祭西村充康

今回の特選に決まりましたこの作品ですが、とにかく暗い光のないところで、これだけシャープにその時間を捉えているというか、その時の光の具合、画面の中に非常にコントロールされているハイライトからシャドーまで必要な光のギリギリの所で捉まえています。かなり高度な技術がなかったら、また経験がなかったらできないものです。

神官の顔をシャープに写しながら、若い男の並び、その辺りの人気(ひとけ)を緑、少しの赤、黒、その色の配色の使い方が非常にコントロールされています。大中小、配置、配色、スペース割、その辺りをコントロールされた素晴らしい作品に仕上がっています。

基本的には伝統的なモチーフの場合は、少し暗目になってしまうのですが、その中でも輝きを出している作品といえます。

 

特選月次祭西村 充康
準特選古刹雪景宮口 達夫
準特選成就の祈り上杉 裕昭
入選バラモン杉に守られて田中 邦子
入選清かに(さやかに)木村 悦子
入選初詣 来年はもっと大きくなれますように!山森 恵子
入選春のお渡り神田 和典
入選時を告げる久井 義弘
審査員特別賞おもてなしのイルミネーション土生 脩二

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