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オススメ 散策コース

大国見山展望コース

眼下に広がる奈良盆地を望む路

 龍王山が南からの展望地とすれば、北から盆地を望めるのが大国見山です。
 天理駅から石上神宮を経て東へ進み、桃尾の滝へと至ります。滝からは山の中へ入り、途中で大国見山に登るルートが分岐します。
 帰りはまた元に戻りますが、後の岩屋集落・名阪国道沿い・天理教教祖墓地周辺はなだらかに下る道で、見晴らしがいい中を歩きます。 

コース紹介

 ピラミッド型の美しい山容を誇る大国見(国見山)の山頂からは、眼下に天理市街と奈良盆地が開け、生駒山から奈良奥山方面までを一望することができます。神話の世界が息づく石上神宮、紅葉が美しい桃尾の滝、石垣に往時をしのぶ竜福寺跡、古い町並みが残る岩屋町。
 過ぎ去った歴史のロマンに思いをはせながら、山歩きの魅力も満喫できるコースです。

天理駅
石上神宮
桃尾の滝
大親寺(龍福寺跡)
大国見山山頂
天理駅
区間距離所要時間
天理駅~大国見山山頂~天理駅14.1km4時間20分

地域の行事

良因寺と僧正遍昭

 この寺の創建については、詳らかではありませんが、布留川北岸、布留町堂之垣内の厳島神社付近一帯がその境内地でした。往時は相当広大な寺院だったようです。

 「小倉百人一首」の中に

 あまつ風雲の通ひ路吹きとぢよ をとめの姿しばしとどめん

と詠んだ僧正遍昭が、この良因寺に数十年、住んでいたとされています。
 遍昭は、桓武天皇の孫にあたり、仁明天皇に仕えていましたが、天皇が崩ぜられると哀慕にたえず比叡山に登り、出家しました。
 「後撰集」には、石上という寺(良因寺の別名)に住んでいたとき、小野小町が日暮に訪ねてきて、遍昭と粋なやりとりをした歌が詠まれています。

 いそのかみに旅寝をすればいと寒し 苔の衣をわれに借さなむ 小町
 世をそむく苔の衣はたゞ一重 かさねばうとしいざふたり寝む 遍昭

 “男嫌い”として通っている小町と、僧侶として修行をかさね、僧正にまで昇進した遍昭との出逢いは、どうだったのか。誰でも興味のあるところです。

 同じく百人一首に小町の句として、

 花の色はうつりにけりないたずらにわが身世にふるながめせしまに

 とあります。
 小町が娘盛りを過ぎ、美人だと人にさわがれ、あまたの男を悩まし続けるうちに、年を重ね、その魅力が影をひそめた自分を悟り、名僧のほまれ高い遍昭に、その後の身の振り方を相談しにきた…と想像するのは、ちょっと考えすぎでしょうか?

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