ここ井戸堂地区に東井戸堂と西井戸堂があります。東井戸堂のはずれにむかし八軒の家があったところから現在でも八軒屋といった名称がついています。
そのむかし、九条町にコレラが発病流行したため、九条町に死者が増えたそうです。八軒屋の人達は、伝染病の神様である八王子様をおまつりして村を守ってもらおうと、東井戸堂、西井戸堂の周囲に八つの塚をつくり笹を植えたそうです。
それ以来、一月一日には金の鳥の鳴き声がすると村人達は祭り日を四月十五日に決めて、村の十五才~二十五才の男の人達でお祭りをしておもちをお供えし、村中に配るという行事が今も続いています。
田植えの時も、田んぼの中に八王子様がいる家の人達は、八王子様に手も触れずそっとしておくそうです。
現在でも、ちょっとした風邪ひきなら、八王子様にお願いするとすぐ良くなるというように伝えられています。