ここが見どころ 観光スポット
7. 天理駅前広場の歌碑
場所
川原城町、駅前広場
作者
不詳
出典
『万葉集』巻十二・二九九七番
詠み
石上(いそかみ) 振乃高橋(ふるのたかはし)
高々尓(たかだかに) 妹之将待(いもがまつらむ) 夜曽深去家留(よそふけにける)
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石上(いそかみ) 布留(ふる)の高橋(たかはし)
高々(たかだか)に 妹(いも)が待(ま)つらむ 夜(よ)そ更(ふ)けにける
意味
石上の布留川にかかる布留の高橋 その高橋のように 高々と爪立つ思いであの女が待っているだろうに 夜はもうすっかり更けてしまった
この歌は、二九六四番歌から三一〇〇番歌まで続く「寄物陳思」歌群の一首。「石上 布留の高橋」は、市内の石上神宮付近を流れる布留川にかかる高橋で、男の訪れを待ち焦がれてる女の思いを、この高橋にかけて、「高々に」を引き起こして歌っている。女の許へ通う夜に歌った男の歌である。